DESIGN FACTS
SUMiZ 富岡ライトコート(2012年03月竣工)

■住まいは、シェルターでもある。優れたそれでありつつ
空まで吹き抜ける光庭によって、明るく、開放的に
空間構成には、屋内、屋外、
それに「空」も含まれる
■プライバシーや防犯性の確保、耐候性、丈夫さ……。都市型住宅は、優れた防壁、ファイヤーウォールでなければならない。
がそれは、明るさ、風通しの良さなど、伸び伸びと暮らせる開放性とは相反しがちなので、両者の高いレベルでの
両立が設計の重要課題となる。本邸は、
そのひとつの解答といえる。
南面の大きな壁でプライバシーを保ちつつ、屋内に空まで吹き抜ける広いスペース=光庭(ライトコート)を設け、屋内に、陽ざし、通風、空気感をもたらしている。
▶南面は、プライバシーを
確保するガルバのウォール
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土間、光庭、空

■海に近い。外装は塩害にも強いガルバリウム。外側は暗色だが、光庭に面する内側にも明るいアイボリー。
ガルバの壁と同様、質実な素材感の木製カスタムメイドの門扉を開けると、ウッドのポーチ、約6畳。そのポーチは、引き戸もなく直接光庭とつながっている。ポーチと光庭合わせて
約16畳。光庭の南側は「ファイヤーウォール」だが、大きな開口が3つ穿たれ、明るく、圧迫感はなく、抱擁感がある。この、屋根と空の下にまたがる居心地のよい「土間」は、ご主人の趣味
であるシーカヤックやサーフィンの道具の整備などにも恰好。ポーチの床材と同素材(無垢ジャラ)でベンチを手作り。雨や雪の日、そのベンチに集まり、ここでBBQするのも風情がありそうだ。
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▲外門扉を開けると、約6畳のポーチ。左は光庭
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屋根の有無はあれど、ポーチと光庭はひとつの空間
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▲左手外階段を昇ると、LDKと連続する無垢ジャラ材のデッキ
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▲1F、2Fと光庭は「空」を介した回廊でつながり、巡ることができる
西、北面は丘の雑木林
大きな窓で自然をとりいれる
■光庭の奧にはジャラの踏み板の外階段があり、それは2Fの、光庭をL字型に囲む、同じくジャラのウッドデッキへと続く。
1Fは、ツーベッドルームと書斎など。
2Fは、吹き抜けのLDKと、バスデッキが半露天的開放感をもたらすバス&ヴァニティ
1Fプライベートスペースは光庭、2Fファミリースペースはウッドデッキとつながり、両者は外階段でつながっている。
屋内と「空」がつながっている。
パノラミックな眺望はないが、西側の丘の雑木林が近く、広い窓で自然を取り入れている。
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▲2F LDK。南はウッドデッキに連続
計画中に大震災
停電しても使える
ペレットストーブ導入
■2F LDKにはペレットストーブを設置した。薪ではなく、木材片を固めたペレットを燃やす。
モノによっては電気を使うものもある。ファンを回して暖房力を上げたり、タイマー着火させたり。
便利なそれを考えていたが、計画中あの震災があり、クライアントのご主人、停電しても使える、プリミティブモデルに変更された。
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▲停電しても使えるペレットストーブ。西の窓外は雑木林。片流れの高い天井が、データよりも広く感じさせる
Recovered_Mar_30_2012_393.jpg◀バス&バニティも専用設計カスタムメイド。ボウル一体型コーリャン (Dupont社製人工大理石)カウンター。モザイクタイル、ヒノキ張りバスルーム

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