1階からルーフまで 吹き抜ける開放階段 ペントハウスの天窓から 光が降り、ガラスの建具や パノラマウインドウにより、 家中を明るくエアリーに ■設計を依頼されたのは、長く務められた会社を定年退職されたご主人と奥様です。 リタイアを機に、娘様ご夫婦とお孫さんが住む材木座に移住し、土地を購入され、SUMiZ 材木座 HANARE-YA をご覧になられたとのことで声をかけていただきました。 ご夫婦ふたりですが、スープの冷めない距離にお住まいの娘様ご家族がひんぱんに来られるでしょうし、お孫さんがのびのび遊べるよう、ゆったりとして、明るい住まいになるよう心がけました。 |
敷地は、谷あいをすこし登った、材木座でもことに静かで環境がいい場所で、かつては大企業の保養所がいくつもありました。 バブル崩壊で企業がそれらを売り出し、小間割り分譲されており、この邸宅の周囲も今後、どのように建て込んでくるのか予測できません。 まず、この海風が心地よいランドスケープを──周囲が建て込んでも──確保するため、ルーフバルコニー全面をウッドデッキにしました。南には材木座の海が見え、背後の山々の眺めもなかなかのものです。建築規制で高いマンションは建ちませんから、眺望は確保されます。 木造ながら、剛床構造、FRP坊水層により、水漏れなどトラブルの心配はありません。 デッキとルーバーを兼ねた柵は、耐候性に優れ、防腐剤塗布不要、 |
メンテが楽なアマゾンジャラ材を使っています。 風雨に洗われ、いいかんじのグレイに経年美化し、一般に20年25年は、交換も、大きな補修も不要です。 今回の場合、ルーバーのスパンが9m 近いので、1層ではどんなに頑丈に作っても剛性不足で揺れてしまいます。 内側に低いルーバーを追加、2層構造にして補強、のみならずプランターを落とし込める設計にし、ルーフガーデニングを楽しめ、かつ、まだ幼いお孫さんの転落防止を徹底しました。 ルーフバルコニーにアクセスする塔屋は、ペントハウスというとオーバーですが、お孫さんとジイジとバアバがお茶を楽しめるくらいのスペースを確保しております。 屋根の下で、ルーフガーデニングの向こうに広がる海を、開放感を楽しめるわけです。 |
1階からペントハウスに至る階段は、吹き抜けの開放階段としており、ペントハウスから落ちるトップライトで明るく、ステップレイアウトもゆったり。このお住まいでは、階段はただの動線ではなく、生活快のひとつでもあります。 2階は20帖の、ファミリーダイニングとリビング。バスルームとサニタリーです。海側南面はパノラマウインドウ。バスルームも南面に位置します。 北面、階段室につながる建具はガラス張り、ハンギング(天吊り)の引き戸とし、トップライトで明るく、広々とした踊り場ごしに山々の緑が望めます。屋内の壁面は白く、広々と設計しておりますが、これは、絵画がお好きな奥様がギャラリー的に使えるように。 このお住まいは、リタイアメントという、ある意味もっとも豊かな人生の時を、より上質にします。 |
SPEC= ■建蔽率/容積率:40/80 ■敷地面積:150.12㎡ ■構造:木造在来軸組工法2階建て ■建築面積:54.63㎡ ■延床面積:103.45㎡ |