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spacer_06pix.gifSUMiZ 南山田 光庭と回廊の二世代住宅 ……………… モンダイを、ミリョクに転じた設計例 (2)

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PROBLEM ? ………………

完全セパレート、けれど家族はつながる
二世代住宅、希望!……無理、ですか?



NO PROBLEM ! ………………

外階段+空まで吹き抜ける光庭+回廊。
1F、2F、2層セパレートの利点を活かしつつ、
空気や気配がつながる親密な二世代住宅に

画像 034.jpg■外観は外階段によるセパレート二世代住宅だが、屋内は、光庭と、その吹き抜け空間を共有(ビルボード写真参照)、ある意味つながっている
メリットが多いセパレートだが
ご家族まで分離されてはいけない

■二階建て二世代住宅には大きく分けて二通りのプランがあります。
内階段による「やわらかい分離」、外階段による完全分離です。
前者は、世代間の生活距離が近づくもののプライバシーを確保しにくいというように、両者一長一短があります。
ご依頼いただいたクライアントは、ご両親、娘さんお孫さんの三世代。お話を伺ううち、潜在的なご要望も見えてきます。世代間の、ご要望の微妙な温度差も。
結果、メリットが多い外階段、完全セパレート、しかし空間は分離せず、ご家族がつながり、互いの気配を感じる親密なプランとしました。



外階段セパレートのメリットは。
▶プライバシーの確保。
▶限られた床面積を内階段に奪われない。
(都市型住宅で敷地165㎡と広くはなく、建ぺい・容積率は40/80%。内階段は少なくとも1坪の床面積と相応の容積を必要とし、この厳しい条件では 想像以上に大きな占有になってしまう)
▶1F2F それぞれを必要に応じた専用仕様に。
(たとえば、ご両親が住まわれる1F はバリアフリー、オール電化。2F はガス併用、ロフトなど)



▶ライフスタイルフレキシビリティ
(20年後30年後の世代交代にそのまま対応。どちらかが不要になった場合、賃貸に転用できるなど)
▶セパレートの場合、法的には戸建て
画像 019.jpg■1階LDK は14帖だが、左のデッキ、右の光庭と連続し、桁違いの開放感



ではなく集合住宅となり、各戸間の遮音性、セキュリティなど一定の基準を満たさねばなりません。メリットではありませんが、結果、より快適な住まいとなります。
画像 013.jpg■2F LDK 中央の座卓も建築家設計、棟梁の手作り
外観はセパレート
屋内はノンセパレート

■それらメリットだけでは不足です。ことに「孫と毎日遊びたい」ご両親にとっては。
建築はセパレートでも、家族はつながっていなければ、矛盾するご要望を実現しなければなりません。
敷地が正方形に近いので、四角いコートハウスとし、その中央に、1階フロアレベルから、2階、空まで吹き抜ける光庭(ライトコート)を設け、光庭4周に回廊を巡らせました。光庭は屋根がないので床面積に算入されず、



生活に、通風、採光、空間の汎用性、劇場性など、多くをもたらします。
外観はセパレートですが、屋内では両世帯が、光庭によってプライベートに、文字通りつながり、食事している、眠っている、気配が伝わり、光庭に顔を出し「じーじ!」と声をかけると、おじいちゃんに届きます。
光庭は、家族と家族をつなぎ、屋内と屋外をつなぐ装置です。
光庭に降る雪を観ながら、リビングで雪見酒を楽しめます。
画像 022.jpg■外壁はFMX。スマイズの常として装飾性を廃し、シンプル、安全、機能的
画像 004.jpg■1階フロアレベルから、2階、空まで吹き抜ける光庭
光庭は、ご家族同士を、住まいと
自然とを、つなぐ装置である

■1F2F とも平面構成は同様で、光庭、回廊、北面にエントランスとバスルーム、バニティ、トイレ。南面に LDK。東西面にベッドルーム。
北面を除く各スペースは両翼が開放されることになります。
エントランスからは、回廊→光庭→回廊→LDK→南面ウッドデッキが見渡せ、圧倒的にルーミー。LDK は14帖ですが、そういったスペックを越えています。
各スペースとも引き戸によって回廊と間仕切れます。空調効率、ホームシアターを楽しむ、深く眠る、などのために、開放性だけではなく、プライベートな閉鎖性も必要です。
画像 047.jpg■光庭はアマゾンジャラ無垢材。経年美化し、耐候性が高く(つまり長寿命)、軽メンテ
画像 024.jpg■2F LDK フローリングは15mm厚無垢のチーク
SPEC= ■建蔽率/容積率:40/80 ■敷地面積:165.09㎡ ■構造:木造在来軸組工法2階建て ■建築面積:63.76㎡ ■延床面積:131.66㎡

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