メリットが多いセパレートだが
ご家族まで分離されてはいけない
■二階建て二世代住宅には大きく分けて二通りのプランがあります。
内階段による「やわらかい分離」、外階段による完全分離です。
前者は、世代間の生活距離が近づくもののプライバシーを確保しにくいというように、両者一長一短があります。
ご依頼いただいたクライアントは、ご両親、娘さんお孫さんの三世代。お話を伺ううち、潜在的なご要望も見えてきます。世代間の、ご要望の微妙な温度差も。
結果、メリットが多い外階段、完全セパレート、しかし空間は分離せず、ご家族がつながり、互いの気配を感じる親密なプランとしました。 |
外階段セパレートのメリットは。
▶プライバシーの確保。
▶限られた床面積を内階段に奪われない。
(都市型住宅で敷地165㎡と広くはなく、建ぺい・容積率は40/80%。内階段は少なくとも1坪の床面積と相応の容積を必要とし、この厳しい条件では 想像以上に大きな占有になってしまう)
▶1F2F それぞれを必要に応じた専用仕様に。
(たとえば、ご両親が住まわれる1F はバリアフリー、オール電化。2F はガス併用、ロフトなど)
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▶ライフスタイルフレキシビリティ
(20年後30年後の世代交代にそのまま対応。どちらかが不要になった場合、賃貸に転用できるなど)
▶セパレートの場合、法的には戸建て
■1階LDK は14帖だが、左のデッキ、右の光庭と連続し、桁違いの開放感 |
ではなく集合住宅となり、各戸間の遮音性、セキュリティなど一定の基準を満たさねばなりません。メリットではありませんが、結果、より快適な住まいとなります。
■2F LDK 中央の座卓も建築家設計、棟梁の手作り |